毎日毎日、懸命に働いているのに、給料が安くて貯金もできず趣味も楽しめない。
正社員なのにボーナスは出ないし、おまけに残業代もロクに出やしない。
このままこの会社で働いていいんだろうか?正直やっていける気がしない・・・。
もしあなたがそんな風に感じて日々つらい思いをしているなら
今が人生の分岐点かもしれません。
勤めている会社が「ブラック企業」なのでは?という疑いの気持ちが生まれたら
「冷静に現状を把握してよりよい労働環境に身を置くようじっくり考える時期がきた」ということ。
暗く沈む気持ちもわかりますが、ここはしっかりと考えて、ピンチをチャンスに変えていきましょう!
【一番は転職かもね。次にホワイトな会社を探すには?】
「残業代なし!ボーナスなし!昇給なし!これってもうブラックでしょ!」と思っていても
「ブラック企業」って何かをきちんと説明できますか?
実は「残業代が出なかったりボーナスが出ない」というだけでは会社側が違法行為を行っているとはいえないのです。
残業代については法律で細かな規定が設けられており、管理監督者は残業代をもらえなかったり、固定残業代(みなし残業)の制度や裁量労働制での労働契約である場合など、必ずしも残業の実働分を残業代として支払われない場合もあるのです。
こういった「残業代にまつわる法律」を悪用して、労働者にきちんとした残業代を払わない会社が「ブラック企業」と呼ばれています。
※ボーナスも、労働基準法では企業側に支払いの義務はないものとされています。
ボーナスがもらえるかどうかは、会社とあなたが交わす労働契約や会社の就業規則に「ボーナスを支給する」との記載があるかどうかにかかっています。
労働条件や就業規則に「ボーナスを支払う」と明記しているのにボーナスをくれない会社が「ブラック企業」です。
「ブラック企業」の特徴と言われてること
多く当てはまるほど「ブラック企業」の可能性が高いので、相応の対応をする必要があります。
・長時間労働が当たり前になっている(月に45時間以上の残業が続く)
・残業代や手当の未払いなどの違法労働がある
・社員の入れ替わり(採用と離職)が頻繁で社員が使い捨て状態になっている
・上司によるパワハラ・セクハラが常態化している
・上下関係が異常に厳しい
いかがですか?ほとんど当てはまっているようなら、そんな劣悪な労働環境は一刻も早く改善するべきです。
長時間労働でこき使われて精神が疲弊してくると、自分の人生をゆっくり考える時間も奪われ、自分で判断する力さえ失ってしまうかもしれません。
ひどい労働環境で身も心もボロボロになってしまえば、再起への希望も削がれかねません。
会社の違法性を指摘し、未払いの残業代を請求するなど、まっこうから会社と戦う道もあります。専門の法律家など力になってくれる頼もしい方々もいらっしゃいます。
でも、そこまでの気持ちがないのであれば、転職するのが一番かもしれませんね。
あなたが転職の道を選ぶのであれば、ただ逃げるように辞めてすがるように次の会社を探してはいけません。
今まで勤めた会社のどんなところが「ブラック」なのかを、しっかり見極めることで、次にまた同じような「ブラックな会社」にうっかり就職してしまうことを防ぐのです。
ただ「ホワイトな会社」がいいなあ、という漠然とした気持ちではなく、この機会にしっかり知識をつけて新たな道へと踏み出しましょう!
【ボーナスなし残業代なしの契約社員は当たり前?正社員でもボーナスない会社が普通なの?】
今の会社を辞める前に、雇用契約書や労働契約書、就業規則を確認してみましょう。
そもそも、そんな書面のやりとりすらなかったというなら、間違いなくブラック企業です。
残業に関しては、固定残業代といって、あらかじめ決まった残業代が基本給とともに支払われている場合があります。
給与明細も一度きちんと確認してみましょう。
あらかじめ支払われている固定残業代が例えば月45時間分であれば、それを超えて残業した分は会社側は残業代を支払わなければならないことになっています。
もし、みなし残業(固定残業代分の残業)よりも多く働いているなら、会社は違法に働かせているということになり、ブラックです。
2010年ころ、社員を名ばかり管理職に任命して残業代を支払わない会社が問題になりました。
労働基準法では管理監督者には残業代を払わなくてもよいことになっているのを悪用して、実際は管理監督者と言えないような職務を行う人に名ばかりの肩書をつけて、残業代を払わないということが行われていたのです。
もしあなたが「管理職だから」という理由で残業代をもらえていないのであれば、あなたの職務が「労働基準法上の管理監督者の職務」と言えるかどうかを確認してみましょう。
次の会社を探す場合 ⇒ 就業規則を確認
次の会社を探す場合は、就業規則において残業代がどういう支払いの扱いになっているのかの確認が重要だということは、もうおわかりですね。
間違っても、労働条件の提示がきちんとなされない、書面のやり取りがない会社には就職すべきではありません。
ブラック企業は周到なカラクリで残業代を節約するそうですので、契約の確認は絶対に必要です。
ボーナスにも同じことが言えます。
ボーナスは一般的に「恩給」という意味合いが強く、かといって正社員ならば必ずもらえるものでもありません。
前述したように、労働基準法上では会社側にボーナス支給の義務はないので、もらえるかどうかは会社とあなたの労働契約次第です。
正社員であっても、労働契約にボーナス支給の規約がなければ、もらうことはできません。
たとえ「支給する」となっていても、支給額の計算方法が曖昧だったり「業績しだいでは支給することもある」的な記述の場合は、希望通りの額がもらえないことだってあり得ます。
正社員はボーナスがもらえて、契約社員はもらえないのがフツーということはありません。
契約社員であっても、労働契約や就業規則で取り決めがあれば、ボーナスはもらえます。
契約社員は正社員よりも契約内容に縛られる部分が大きい傾向がありますので、残業代についても契約上きちんとした取り決めをされているかを確認する必要がありますね。
【就業規則をしっかり確認!風潮に流されず、その会社との契約を見極めて!】
再びブラック企業に就職してしまわないよう、求職中に気をつけたいことも紹介しますね。
・経験やスキルに関係なく募集要項の給料が高い!(固定残業代含んでいるかも!)
・やる気・情熱などのフレーズが目立つ!(要は忍耐力を求めている可能性あり!)
・年中募集広告が出ている!(それだけ辞める人が多いってこと!)
そして、残業やボーナス、昇給制度については、就業規則や労働条件を事前にしっかり確認しましょう。
まっとうな会社ならそれこそ当たり前にすることなので遠慮することはありません。
逆にアレコレ質問されるのをいやがるような会社はブラックとみなして、こちらから願い下げにするくらいの気持ちでよいと思います。
生活の糧とするために仕事をする・・・それは仕方のないことです。
けれども、つらい労働環境、安月給、納得いかない労働条件で働き続けて、生活の方が脅かされるのでは本末転倒ですよね。
日本には421万もの企業があり、残念なブラック企業は一部だけです。
自分の力を存分に発揮できて、仕事を認めて昇給してくれる会社は必ずあるはず。
現状を打破し、あなたが生き生きと働ける世界へ羽ばたくことを祈っています!