十五夜のお供え物と言えば団子ですよね。
月を見ながら食べる団子は、いつもより美味しく感じます。
しかし、昔から「十五夜のお供え物は女性が食べてはいけない説」があるのを知っていますか?
いつもより美味しそうに見える団子を、女性だけが食べられないなんて!って思った方、理由をちゃんと調べてみました。
■お供え物を食べちゃダメなのはなんで?関西だけ?
まず十五夜とは何をする日か知っていますか?
多くの方が、きれいな満月を見ながらお団子を食べる日と思っているのではないでしょうか。
私もその1人です。
十五夜は平安時代の頃、中国から日本に伝わった物だそうで、この頃は貴族達が月を見ながらお酒を飲んだり詩をうたったりしていたそうです。
江戸時代になると、食べ物を収穫出来る事への感謝祭として、一般人にも広まっていきました。
日本古来のイベントだと思っていたので、中国から伝わってきたというのには驚きました。
十五夜の時のお供え物ですが、すすきと白いお団子が一般的です。
本来は稲穂をお供えするところ、十五夜の時期には稲穂が収穫出来ないため、代わりとしてすすきを用意するそうです。
神様の依り代(よりしろ)とされているすすきには、魔除け効果もあるそうで、ぜひ準備したいですね。
もう1つのお団子ですが、白いまん丸なお団子を月に見立てて飾ります。
では何故、女性だけが食べてはいけないと言われているのでしょうか。
その理由は実は、月の形にありました。
丸いふっくらした満月は「妊婦さん」を連想させ、女性が月見団子を食べると妊娠してしまうと言われていたんだそうです。
この説は関西の一部で言われていたそうで、知らない方が多くても不思議じゃないですね。
昔はできちゃった婚なんて考えられないでしょうし、未婚の女性が妊娠するのはあまりよく思われなかった背景があるのでしょう。
女性というよりは、未婚の女性にいえることだと思います。
逆に言えば、妊娠を望む女性はお月見バンザイ!ですね^^
満月の日には出産が増えるや、満月パワーをもらえるなど、昔から女性と月は密接な関係だったんですね。
■十五夜で里芋を食べるには意味がある?
さて、十五夜のお供え物と言えば月見団子にすすきが代表的ですが、他には里芋をお供えすることもあります。
十五夜は農作物の収穫を祝う感謝祭なので、秋の旬である「里芋」をお供えするのです。
そのため十五夜は別名「芋名月(いもめいげつ)」とも呼ばれています。
農作物への感謝祭なので、もちろん他の野菜や果物でも大丈夫です。
特に、里芋やブドウなどのツルがあるものをお供えすれば、月や神様との絆が強くなり縁起のいい物とされています。
お供えした後はそれらを食べると、さらに絆が深まると言われています。
正式なやり方でお供えしなくても、里芋料理で楽しむのもいいですね。
例えば、里芋の煮っ転がしや里芋の唐揚げ、里芋団子などたくさんの料理があります。
その際は、お月様への感謝を忘れずに!
余談ですが、十五夜は必ず満月になるとは限らないそうです。
そして、十五夜の日にちも毎年変わります。
これは月の満ち欠けに関係しているのですが、満月ではないといっても肉眼ではほぼほぼ満月に見えます。
十五夜は満月と思っていた方、びっくりですよね。
私も初めて知って、へぇ~と思いました。
そして、みなさん小さい頃は月にはうさぎさんが住んでいると思っていませんでしたか?
今でも多くの子供達には、月を見るとうさぎが餅つきをしているように見えてるのかなと思います。
これにもちゃんとした理由があるので、ちょこっと紹介しますね。
これはインドから伝わった話で、キツネ・猿・うさぎの3匹の動物の話です。
仏教の神様が老人に姿を変え3匹に、お腹がすいたので何か食べ物が欲しいと要求しました。
3匹は、人の役に立ちたいと一生懸命食べ物を集めました。
しかしうさぎだけが何も用意出来ず嘆き、自らたき火の中に飛び込み食料となり、老人に身を捧げました。
それを見た神様は、このうさぎの行動をいつまでも後世に残そうとうさぎを月に昇らせたそうです。
うさぎの餅つきと言われているのは、神様のために餅つきをしていると言われています。
まとめ
十五夜はただ月を眺めるものではなかったんですね。
意味を知ると、また違ったお月見を味わえそうです。